近年のバイオインフォマティクス技術の進展はめざましいものがあります。医薬品の研究開発期間の長期化および研究開発費の高額化するなかで、研究効率を高め、医薬品の成功確率を上げるためのバイオインフォマティクスツールの採用は不可欠となっていくと考えられます。既に、欧米の製薬企業では、多様な方面からの技術導入を進めており、これらを有効に活用する技術やノウハウを確実に蓄えています。
かかる状況下で、日本における医薬品開発の技術も、従来の方法から効率性と時間短縮を主眼とするバイオインフォマティクス手法の創薬研究への導入による技術革新が急務であります。しかし、新しいin silico モデルやアプリケーションツールの紹介を受けても、これらを正確に評価・選択できる評価能力と、導入後に確実に有効利用できるノウハウがなければ、優れた技術導入の機会を逸したり、無駄な投資をする可能性もあります。ところが、これらの技術は、製薬企業1社で評価するには難しく、各社共同で情報を共有化することが必要です。
そこで、医薬品開発の各専門分野に従事する研究者が、それぞれの経験と知識を生かし、様々なin silico モデルの技術評価方法や、これらのデータの評価方法について共同で研究することは非常に意義のあることであり、日本の医薬品産業に貢献できるものと確信し、本研究会の設立を提案に至りました。1社でも多くの関連する企業の参画を期待しています。